おかしいと思う。
最近違和感を覚えたメディアの報道。
老いた父親が40代の引きこもり息子を刺殺した事件。
ものすごく大変な背景があったと思う。
親にも息子にも抱えきれない葛藤も挫折感も罪悪感も惨めさも。
他人が想像できる範囲を超えてたと思う。
それでメディアがなんと報道するか。
誰にも相談していなかったようだ。社会的に孤立していたようだ。
そして必ず近所の人のインタビューが映る。
同居されているなんて知りませんでした。
私としたら、?
誰が、問題を抱える息子のことを近所に相談するだろうか。
ましては自分に輝かしい経歴があり、裕福そうに見えていたら。
福祉や病気の専門には相談に行くべきだと思うけれど
近所の人にインタビューするのはあまりに想像力が無さすぎではないだろうか。
私の感覚では、近所は「怖い」
昨今、随分と「絆」とか言われるけれど、結ぶ相手は選ばなければ大変な目にあう。
程よい距離を保てない相手も多い。
一人にだけ話したつもりが、全く違う話になって近所に伝わるなんてことは
ざらにある。
メディアの人はそういう体験はしていないのだろうか。
家庭内でのことは、誰だって自慢できることは近所に話すけれど
ちょっとまずいことは誰も話さない。
それは程よい距離を保つための知恵だとも私は思う。
家族に認知症の人がいる場合などは、積極的に近所に話した方がいいというアドバイスは、そうなんだと思う。
だって、認知症は病気であって、誰の責任でもないのだから。
子供が泣いたりわめいたりしながら、育つ過程と同じだとある意味思うから。
だけど今回のようなケース。
何度も言うけれど、専門家には相談すべきだったけれど、それは近所の人が知らなくても全く問題はないのだ。
幸せそうに見えたけれど、中は大変だったのね。
そんな感情しか与えない報道、おかしいと私は思う。